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@takochuu のブログです。

何者でもなかった自分と、これからのこと

2021/01/15でお世話になったエウレカの最終出社でした。2016/06/01からお世話になっていたので、まるまる4年半ぐらいお世話になったことになります。正式には2月中の退社になりますが、関わっていただいた方々、今までお世話になりました。

在職中はほぼ4年ぐらいBack-endのエンジニアリングマネジメントとQAチームのエンジニアリングマネジメントをしていました。
その他にはPairs韓国版の立ち上げ、ネイティブアプリフルスクラッチプロジェクト、Pairs Engage の立ち上げや様々なプロジェクトに関わらせてもらいました。

自分はエウレカに入るまでは正直何も持たない人間だったなと思っています。
マネジメント経験もなければ、技術的にも並だし、別に年収も普通ぐらいだし、新規立ち上げのリードなんてやったことなかったし、イキっていたし、20代特有の「何者かにならなければ」という焦燥感がとても強くあったように思います。(その時は20代ではすでになかったですがw

エウレカに入っての戦績は全戦全勝どころではなく打率は最終的に3割ぐらいだったと思うのですが、エウレカがとても成長している企業だということもあり、多くの経験を得ることができました。
冒頭に書いた内容だけではなく、4年ほど上司をやってもらった kaneshin はとても基本・原典に忠実な仕事の仕方をする人で「知識の使い方」を学ぶ事ができました。
その他にも、元々責任感なんて皆無で斜に構えまくっていた自分がマネジメントを経験して、チームメンバーや同僚の人生を少しでもポジティブにしたい、しようと思えるようになったことや、どのように仲間になってもらうかなどについて、深く経験させてもらい、学びになりました。
エンジニアリング側面で言うと muukiiyuyakaido などの優秀な同僚に助けてもらいつつ、アーキテクチャの設計をしたり技術の各論を議論できたことで、より抽象レイヤへの理解が深まりましたし、どのように設計・実装していくのかなどの勘所を掴むことができました。

その結果、EMの市場感よりはとても恵まれた報酬を頂いていたと思いますし、エウレカ在職中に「結婚」「家購入」「猫を飼う」というライフイベントを安心して実行することができました。Pairsを使って結婚をしたので本当に人生を変えてもらった企業で、自分のキャリアの中で一番良い企業だったなと思います。昭和的な価値観で言うと、残りは「子供が生まれる」「車を買う」ぐらいです。

ではそんな多くのものを得させてくれたエウレカをなんで離れるのか?というと理由は大きく言うと2つあり、自分の人生において「最終的に次世代への投資を実行できるようになりたい」という目標と「自分が知らない世界を一つでも多く知って死んでいきたい」という目標が確固たるものになったためです。
まずは前者について語ると、10代の頃からインターネットコミュニティに居た自分はインターネットで様々な経験をしてきました。当初は概ね一番年下だったのですが、周りの大人が常に何らか助けてくれていたことを覚えています。そんな中、自分よりも年下の子が「お金がなくて大学に行くことができない」という状況や「家庭環境がよくなく、インターネット上にしか居場所がない」という状況も見てきました。
自分は家庭環境は良好だったし、本当に周りの人間に助けてもらって多くのものを得てきました。それと同時に自分が日常で何が幸せかにおいては「毎日話したい人とクソ安い居酒屋で酒飲んで話せれば幸せ」ということに気づいたので、pay it forwardの精神で「困っている自分よりも可能性がある若者を、個人としてなんとかするために人生の終盤の時間や資産を使いたい」と強く考えるようになりました。

後者については自分の特性なのですが「知らない事を見たりすることによって自分の新たな側面を見つける」というのがとても好きで、色々な知らない場所・人・土地などに触れてみたいからです。でもこれは1ヶ月旅行しますとかそういう話ではなくて、例えば3年日本に帰ってこないとか、もう日本には帰ってこないとか人生の終盤には自由に自分の人生の時間の使い方を選択できるレベルになりたいなと思っています。

そう考えた時に35歳の自分にとって上記の目標は今の自分の持っているスキルやキャリアやステータスでは遠すぎる目標だし、自分の人生において無茶苦茶なリスクでも受け入れて大きく勝負して大きく勝ちに行くという行動が必要だと思ったので、次はサービスもまだリリースしていない状態のDeNA時代の同僚が立ち上げたSusten Capital Managementに入り、サービス・会社を大きく成長させる道を選ぶ事にしました。
susten.jp
この会社を立ち上げた soymskDeNA時代の同僚で、自分が知り得る中でとても優秀な上に、最も誠実な人間です。この人と一緒に勝負を戦って負けたとしても、自分は自分の時間の使い方に対して後悔はしないだろうなと思います。

これまでDeNAエウレカという人から見れば勝ち馬に乗るキャリアの選択をしてきたので、持っている様々なものを一時的に捨てることになるこの選択に不安や怖さを感じないかといえば嘘になります。給与収入はぶっちゃけ半分ぐらいになるし、技術のアセットもエウレカと全然違う会社だし。でもまぁなんとかなるかなと思っています。元々エウレカに入るまでは何も持っていなかったし、エウレカに入る前の自分の状態に戻ってしまっただけです。社会的なステータスがなくなったとしたってスキルを奪い取られるわけではないし、肩書やお金なんて一緒に棺桶に突っ込めるわけじゃないし、最終的になんやかんや評価してくれる元同僚や友人も社会には居るんじゃないかなと思います。

これまでとは違う自分らしい生き方を追求するためのチャレンジになるのでまた困難なことは死ぬほどあると思います。でも、何も持っていなかったやつがここまでたどり着いたので、これからもなんとか乗り越えられるんじゃないかなと思っています。

最後に、自分と一緒に仕事をしてくれた先輩・後輩・同僚のみなさま、本当にありがとうございました。
自分自身も次のチャレンジを楽しんで、ゴールに近づきたいと思います。
なんかあれば、↓に連絡してください。できることなら力になりたいと思います。
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それでは、次の戦場でまた会いましょう!