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@takochuu のブログです。

エンジニア、家を買いリフォームする

こんばんちは、たこちゅーです。
2020年の夏に家を購入し、リフォームをして住み始め、1ヶ月程度経ったので良いところ悪いところをまとめてみたいと思います。

購入検討編(~ 2020年 7月)

購入理由

2020年から始まったCOVID-19の影響で妻・自分ともにリモートワークをすることになりました。
それまでは2LDKの家で、自分の書斎・リビング・寝室という構成だったのですが妻がリモートワークする場所がなく、ストレス溜まってそうだったのが1点。彼女はリビングで仕事をしていたのですがデスクなどを置いていて手狭だった、かつ猫が妻の仕事の邪魔をするのがストレスだったようです。

年齢の話が2点目。自分は今35歳なのですが、ここから35年ローン組むとしたら70歳。
購入年齢が遅くなればなるほど、支払いやローンが通りづらいだろうと思って家購入を決めました。
それこそ子供を今後考えるとしても、今までのように「会社の付近に引っ越し続ける」ようなライフスタイルをやるのはこれから子供ができるとして、その子にとっては良くないなと思ったからです。
(ちなみに自分は小学校までで4回ぐらい引っ越しをしていて、地方やら東京やら回り回っていたので友人らしい友人や、地元という感覚のある土地もなく、それはとても嫌でした。引っ越しして方言喋ってたりしたらイジられたりもしていたので。)

どういう市況なのかの確認

DeNA時代の元同僚に不動産屋を開業している知人がおり、相談してみたら以下のようでした。

  • 今は住み替えをする前提なら買う時期ではない
  • ローンMAXで組むのはリスクが高すぎるし、Web業界の就業の流動性の観点からはオススメできない

また、別の知人でクックパッドでたのしいキッチン不動産というサイトを運営している友人が居り、またリフォーム経験もあったのでそちらにも話を聞いてみることにして得られた情報が以下でした。
cookpad-kitchen.com

  • 中古マンションの場合、修繕積立金が十分に確保されているかをチェックすべき
  • 築25年ぐらいがマンションの価値が低下しきるぐらいの時期なので、そのあたりの物件から探すと良い
  • 旧耐震基準の場合は住宅ローン控除が使用できないので注意

ここでの結論

新築は高すぎるから自分の年収では基本的に難しいことを理解した。
10年程度で住み替えができるほどの与信の獲得や資産の獲得は難しいだろうという算段で、管理費が相対的に安い物件を見つけ、住みやすいエリアで中古マンションを探すことに妻と決定。

物件選定編(~ 2020年 8月)

売出し中の物件を見つけて売主さまにダイレクトに話をすることもできそうだったが、さすがに母数を出せないことから賃貸と変わらず不動産仲介業者を介して不動産を探してもらう方針で決定。

業者選定

「イメージこのような物件なのですが」というのを伝えて5社ぐらいとメールなどで物件のやり取りをしていました。
妻も自分もIT系なので、ゴリゴリの営業といったような雰囲気の会社はやり取りの序盤で弾き、自分たちのスピード感でお願いできる業者を探すことに。このタイミングでは仲介手数料などは額が額なのでイメージしておらず、コミュニケーションのスムーズさでほぼ選定していました。

また、リフォームに強いというのも選定ポイントの一つで、築25年ぐらいになるとやはりそのまま住むということは内装の汚れ具合や什器の古さからも現実的ではないよね、ということで不動産仲介とリフォームを一気にお願いできる業者さんを探すことにしました。

結果、アプリでやり取りできるスムーズさと、初回の面談時に一緒にお話してくれたエージェントさんがとても誠実な印象を受けたのでツクルバさんのカウカモを利用して家をさがしてもらうことにしました。カウカモさんは都心から若干の郊外まで広いエリアで対応できそうなことも魅力の一つでした。
cowcamo.jp

カウカモさんとの打ち合わせ内容

業者さんを絞り込んだところで、「どんな物件を買うのか」のイメージ選定になります。
さすがに一人で物件を買う人はそれほど多くないと思うので、家庭やパートナーさんがいる・ある前提で書くとここでのイメージがズレていると、かなりしんどいです。
実際自分は「渋谷にアクセスが良い・飲み屋が多い・治安が良い・ペット可・3LDK以上・予算はまぁファジーに」という条件だったのに対して妻は「日当たりが良い・郊外でもOK・予算は切り詰めたい」という感じだったのでかなり難航しました。

ローン支払額もダブルインカム前提でなんとかなりそうだった物件が見つかり、最終的に田園都市線沿いの街に意思決定をして購入の流れになりました。
超暑い中なんども内見に付き合っていただいてカウカモさんありがとうございました!

エリア

Web関係の仕事を今後も続けることを考慮して、渋谷付近が望ましかったのが自分の意見でした。
賃貸市況と同じく、利便性が高いエリアは相対的に物件の値段は上がります。
通勤に電車に乗りたくない自分としては、自転車で会社に行ける範囲(大体自転車1時間までは許容)である必要があったので、ここは負けてもらってエリアを優先した意思決定をすることにしました。

戸建てかマンションか

妻も自分も戸建てに対する希望はそれほどなく、ちゃんと調べてないのですが「戸建てってメンテ費だるそう」「全部自分たちでやるの面倒そう」という考えからマンションの購入にすることにしました。車とかを持つなら駐車場がある戸建てなども自由度が高いなと一瞬過りましたが、車を持っていない自分は必要ないなと思い、マンションへ。

内見

選定してもらった複数件の物件に内見に行きます。
ただ、リフォーム前提なのでここで大切なのは土地の利便性や、リフォームで変更できない共用部をしっかり見ることにしました。
窓枠やベランダは共用部扱いで、リフォームでは変更できないため過度にボロボロだったりしないかを確認しました。
また、日当たりが妻の重要要件に入っていたため、日当たりや周りの物件については確認をしました。

購入手続き編(~ 2020年 9月)

物件を買うという行為には「売主」と「買主」が存在します。
物件価格なども「売主」の希望価格がサイトに掲載されていますが、その限りではなく申込前に交渉できます。
自分たちは結論100万円程度物件価格を下げてもらった形で売買契約をまとめることができましたが、大変だった点を書いておきます。

ローンを組む銀行の選定

買う事を決めると、スケジュールがかなりタイトになり数千万円のお金を数週間で用意する必要があります。
具体的に言うと借り入れを行う銀行を決定することになるのですが、審査という概念があり審査を通過するかはこれまでの信用情報などに依存します。
また、審査のスケジュールについても各行でばらつきがあります。
今回は大体2週間程度で意思決定をしましたが、「リフォーム費も一緒に借りることができる」「リフォーム費を含めて借りると金利が多少上昇しそうなことは許容するが、高すぎるのは許されない」という前提でカウカモさんに銀行を探してもらいました。
やはり「リフォーム費を一緒に借りることができる」というのが若干のネックになり、ネットでランキングが掲載されているような超低金利な銀行では借りることが難しいようで、全期間変動金利を利用して地銀で借りることにしました。

xn--hekm0a443zs1e4wmdz1a4wymp2b.com

地震保険

建物を入手するためには保険に入る必要があり、今回は1回の面会で一番安い保険を契約しました。
別に生命保険に入っている人なんかは建物・共用部の補填プランで十分と判断したためです。

売主さんとの面会と保険含めて手続き

売主さんにも代理店があり、今回は「自分」「売主さん」「カウカモさん」「売主さんの仲介業者」の対3名に対して書類を作成する必要がありました。
銀行からお金を借り入れる手続き・売主さんへ売買契約をする手続き・カウカモさんへのお支払いの3つが概ね必要な手続きなのですが、現状全て対面で行われるため、デスマのタイミングで家を買うのはオススメできません。
ここまでで実際にお会いした回数は
カウカモさん: 内見時・購入時
売主さん: 手付申込時・本購入時
売主さんの仲介業者: 手付申込時・本購入時
銀行さん: ローン申込時・本購入時
大体家を買うのにのべ8回ほど外出して手続きをまとめる必要があります。
また、手付金という名目で購入費の5%程度を当初に現金で拠出する必要があり、銀行の窓口へ札束を引き下ろす手続きにも行きました。
その帰りは「カバンに数百万入っている」状態なのでコソ泥のように家に帰りました。

登記

物件を取得するタイミングでは登記をする必要があり、司法書士の先生への登記料を支払う必要があります。
また、登記する住所は次に売却するタイミングでは新住所と同じになっている必要があり、このタイミングで住民票を現状住んでいる土地から、取得した物件の住所に変更する必要がありました。

まとめ

ここまでやって「物件の取得」のフローが全て完了することになります。
正直住所とか自分の名前を自筆した回数が50回を超えていたと思っていて、普段自分の手を使って文字を書かない人間からすると非常に苦痛でした...
さらに、今回はリフォームをするので、物件の取得を行ってから居住開始までは時間があいており、その間は「現在住んでいる賃貸」と「取得した物件のローン返済 + 管理費」がダブルで掛かることになります。
なので、資産を通常の普通預金口座に入れていない人はきちんと引き落とし額を管理する必要があります。
雑感としては「家買うってめっちゃ大変やな」というのがここまでの雑感。
幸いにも自分はローンや手続き関係はスムーズに行ったんですが、ローン残債が残っている人や借り入れをしたことがある人は注意が必要かもしれません。

リフォーム編(~ 2021年 2月)

カウカモさんが紹介してくれた、株式会社cotoさんという会社さんにリフォームをお願いすることにしました。
ここで業者選定などを精緻にすればもしかしてリフォーム代が安くなるみたいなことがあるかもしれませんが、結果見積が出るのは什器などが決まった後なので、業者選定している時間も業者選定する能力も自分たちにはそれほど無いと判断しました。
coto-inc.net

結果として一緒に家を作っていただいた斎藤さん、伊藤さんには頭が上がらないぐらいお世話になりましたw

家のイメージ決め

リフォームと一口に言っても、「こんなイメージで」という抽象的なものがしっかり妻と擦り合っていなければ事故に発展します。
打ち合わせ初期の段階ではぶっちゃけ「オシャレなこんな風で」ぐらいしか考えてなかったのですが実際にやってみると意思決定事項は恐らく200個ぐらいあります。

例えばこの2つを見比べてみても、かなり違うことがわかります
馬込のマンションリノベーション | coto Inc.
広尾のマンションリノベーション | coto Inc.

なので当初はcotoさんのこれまでのお仕事の実績を紹介していただいて、自分たちの欲しい家がどういうものなので1つ1つ確認していく作業を行っていました。大体仕事が終わってから2時間 - 3時間の打ち合わせを3回ぐらいやりました。
イメージとして、↓のような雰囲気でリフォームを進めることにしました。
目黒のマンションリノベーション | coto Inc.

家の間取り決め

今回はフルリフォームなので、既にある壁などもぶっ壊して壁の造作などもやる事になっていました。
なので、一度家の図面をcotoさんにとってもらい、提案を受ける形で部屋を作っていくことになります。
主な論点は「ガス給湯器」「水まわり」「柱の位置」になります。
これら3つは物件の構造上、配置できる箇所がある程度定まります。
特に柱の位置は建築上動かすことができないので、柱の位置を考慮しつつ間取りを決めます。
水回りを動かす選択肢もあったのですが、結果として購入時の間取りが一番良いだろうということで間取りを決め、この時点で家の構造上のアウトラインが決定されます。

什器の選定

とはいえ、全ての家具をオーダーメイドで作る富豪プレイなんてできるわけがないので既製品をどのように使うかは論点になります。
星の数ほどある什器から垂涎の一品を選び出す、というような選定行為は素人にはできるはずもなく、今回は什器はPanasonicさんの汐留ショールームにお邪魔して「キッチン」「ユニットバス」「収納」を決定しました。
sumai.panasonic.jp

ぶっちゃけ工賃などを除くと一番お金が掛かるのがココです。
Panasonicさんの場合は大体3グレードほど各商品に対してグレードがある形で、それぞれの構成要素を選ぶことになります。

今回はキッチンはカウンターキッチンになることが決まっていたので、キッチンだけはこだわりたくてかなり苦労して選定しました。
それぞれの商品に「壁面の色」「蛇口」などパーツがあり、グレードに応じて価格が違います。
この段階では勿論家の内装などはできていないので、フルに想像力を働かせて完成後のイメージを作るのが滅茶苦茶大変でした。
大体4時間ぐらい選定して、主だった商品は決めることができました。

水回り・床・トイレ・etc...

これらも家ができていない状態で意思決定する必要が勿論あるので、完成後のイメージがあんまり浮かばず苦労しました。
水回りについてはかなりこだわりがあり、什器の選定に苦労したポイントの1つです。
結果として選定してもらった商品がかなり良く、2回ぐらいの打ち合わせで全て決めることが出来ました。

内見

大体10月末ぐらいから工事がはじまり、出来上がるのが2月中旬でした。まるまる4ヶ月ないぐらいですかね。
その中で、実際物件を見に行ったのは4回程度で、内装が剥がれる前・後・作る途中・ほぼ完成前、で内見に行きました。
そのさなかで決まっていない壁紙などの意思決定をしたり、床材を決めたりしています。

最後に納品確認

賃貸でも入居時に行いますが、引き渡し前に確認を行い、納品が完了します。
このタイミングでは意思決定した内容をほぼ忘れていたりするので、議事録や見積書を見つつおねがいした内容通りになっているか確認する必要があります。
実際今回は棚の扉が発注したものと違っており、付け替えていただいたり、棚を造作するのをお願いし忘れていたりしたので最後に作っていただいたりしました。(めちゃありがとうございました!)

良かったとかもうちょっとこうしたいとか

良かったところ

  • 家を買う・作るような経験をしたことがなかったので、経験値が溜まった
  • イメージ通りの家になって満足。自室も広くなった

もうちょっと改善できたところ

  • 漠然と「家買うか...」というテンションで望んだので日和ったり意見が合わずで時間がかかるポイントがかなりたくさんあったし、先方を困らせることが何度か...
  • 立地などは後で変更できないので当初でイメージを共有しておくとスムーズだった
  • 物件は気に入っているが、物件は「その時に売っているか」が全てなのでもっと長い時間をかけて選定すればよりよい物件があったかもしれない
  • とにかく意思決定事項がたくさんあるので、意思決定疲れして意思決定が流れに乗ったところがあった。また当初決めた事項がなんだったか忘れていることもあった

まとめ

基本的に住みやすいエリアに物件が見つかったことから始まり、かなり満足する買い物だった。
そのまま中古物件を買っていたら「一部気に入らないところがあるが無視して住む」状態だったと思うので。

ただ、掛かったコストがどうだったかで言うと以前の家賃同等にはローンの返済と管理費で掛かるので、35年は仕事は頑張らないといけない...!!